パソコン病院の相談員ボランティアご検討の方へ

最新のパソコンを使わなければ、時代から取り残されるという先入観がなぜか広がっています。しかも、パソコンに不具合が生じると、古いせいだ...とあきらめてしまう人が少なくありません。
当パソコン病院は、「だれに」「どう」相談したらいいかわからない...というふつうの人々のために開設しました。
初歩的なことがわからない相談者の話相手になってください。ちょっとした知識で解決してあげられたら、とてもよろこんでいただき、やりがいを感じられますよ。
また、スキルをあげていくために、相談員自身も勉強が必須ですが、パソコン診断や修理のプロに近づいていく自信も実感できるはずです。修理のプロと話す機会では、価値ある裏情報なども知ることができます。
これからの時代にとても必要で、また価値のある新しいプロジェクトにご一緒できる方々と出会いたいです。

(代表理事 男澤 亨)

パソコン病院の業務内容


 

機械的な不具合が生じていると考えられるパソコンの調整や修理修繕、買い替え等についての相談(無料)と対応サービス(有償)

 

【提供サービス】

  • パソコンのお悩み相談と簡単な調整サービス(無償)
  • 使用済パソコンの回収とデータ消去サービス(無償)
  • 古いパソコンの復活高速化整備サービス
  • 低価格再生パソコンの販売(他NPOと連携して、貧困家庭などに無償貸与も。)
  • パソコンの修理修繕サービス
  • 非Windowsパソコン ※計画中(Linux等)
  • マイクロソフトオフィス(ワード、エクセル等)の互換ソフトウェアの提供 など

相談員の業務内容の実例


①[NumLock]キーを解除

キーボードのテンキーから数字が入力できなくなったとのご相談。簡単な検査をしたところ、[NumLock]キーを押しただけではないかと推測し、解除をしてあげたところ、正常化。間違えてこれを押したようですよと説明して、そんな機能があるとは知らなかったと感心いただきました。

②3年ぶりの起動に成功

3年前から起動しなくなったとおっしゃるパソコンをお持ち込み。AC電源ケーブルをつないで、電源を入れても確かになにも表示されない。そこで、あえてバッテリーを外して電源を入れたところ、正常に起動。ものの1分もかからずに問題が解消したので、とても驚かれました。たまたま、最近聞いた知識が役に立って、こちらも内心びっくり。

③修理よりも買い替えをおすすめ

Windowsが正常に起動しない、入力窓に勝手に「ddd…」と連打される、その他不具合がいくつかある。Windowsアップデートを調べたら、4年前から更新されていないことも判明しました。修理したとしても、すべてが治るかどうかわからないし、費用も相当かかりそうだと思ったので、買い替えをお勧めして、当法人の再生パソコンをご購入いただきました。

④団体メンバーに共通の不具合

あるNPO団体のメンバーの何人かから、同じようなご相談がありました。特殊な支援業務のNPOなので、一般の人は使うことがないあるソフトをみなさんお使いですが、フリーズしやすい。いくつか設定調整を行ってみましたが、その場では解消したようにみえても、後日、また発症。パソコン自体の不具合でもなさそうだし、はて?と、ネット検索をしてみたら、そのソフトをお使いの方のブログから解決策のヒントを発見。既にご相談いただいた方々にもお知らせして、不具合を一掃できました。

⑤筆談で不具合一掃のサービス提供

耳の不自由な方から、パソコンの動きが遅くなってしまって困っているとご相談。筆談で、紙を何枚も使いながら、症状を聞いた結果、ハードディスクの異常が疑われたので、検査したところ、典型的な故障寸前の状態。SSDへの交換による復活高速化サービスをお勧めして、お申し込み。聴覚障害の仲間は、なかなか相談がしづらいので、お店に行っても結局高価なパソコンを買わせられることが多いんだ...と嘆いていらっしゃいました。

以上は、ちょっとドラマ性のある相談事例を並べましたが、簡単なご相談もけっこう多いんです。代表たる私自身は、パソコン修理・製造技術者と比べれば、まったく不十分な知識しか持ち合わせておりませんから、実は不十分な対応に終わることも少なくありません。それでも、相談者の悩みを親身になって聞いてあげただけで、喜んでいただけることがほとんどです。また、楽しみながらの勉強と試行錯誤を繰り返していけば、自分自身のやりがいにつながることも、この仕事の大きなメリットです。まずは、短期間でもかまいませんので、現場をのぞいてみませんか。

スタッフの教育研修について


パソコン診断や修理の世界はたいへん奥が深く、十分に理解しているのは、修理歴10年を超すような専門家以外にはそうそうおりません。上述のように、代表たる私自身も勉強しながら、この事業に取り組んでいるような次第です。

スタッフとなるみなさんのスキルもそれぞれでしょうが、集中して研修すれば身につくようなことはなく、長く関心と好奇心を持続しながら、自主的に勉強していただくより他はありません。

最初の数日間は私自身がスタッフと伴走しながら、OJTを行いますが、その後はみなさんの自主トレーニングにかかっています。相談者で混雑することはあまりないでしょうから、パソコン病院での待機時間を利用していただいて結構です。

下記は、初級者向けに作ったカンニングペーパーや診断書です。その他にも、学習資料はたくさん用意しています。

パソコン病院開設の目的


 

パソコン3Rにおける「リデュース(廃棄防止、すなわち長期利用)」に相当する事業として、パソコンの修理修繕事業を新たに行いたい。その相談センターとして、「みやぎせんだいパソコン病院」の設置を目的に開設します。

 

●パソコンの修理修繕の現状について

修理修繕業務は、相談応対、簡易検査、見積など契約前の手間がかかり、収益性が低いため、業者は多くありませんし、スマホ普及のあおりもあって、最近は仙台市内でも廃業が増えてきたようです。

家電量販店などでも引き受けるところがありますが、専門スタッフがいないため、検査料を徴収して、外部の専門事業所に委託するケースがほとんどです。

また、このような委託先の見当がつかない市民が少なくありません。このようなことから、気軽に相談し検査する窓口を開設し、リデュース(延命)の対応台数を拡大するために、開設したいと考えました。

 

●ショップスタッフについて

ショップ常駐の相談スタッフとしては、当初はこれまでと同様に、会員企業のスタッフにボランティアとして担当していただきますが、今回の開設を機に、「カウンセリングボランティアスタッフ」を募集し、活動していただきます。会員企業で蓄積してきたノウハウを移転し、簡易検査や解決サービスの提案を実施していただきます。

 

●相談の流れについて

ヒアリングと簡易検査により、信頼性が高いと想定される大手量販店などの料金表を参考に、症状に該当する修理修繕料金を提示します。相談者が費用の捻出に困難な場合は、低価格で当法人が受託し、会員企業の技術者が作業(有償)を行うことも計画しています。ソフトウェアにかかる軽微な修繕はボランティアスタッフが担当できるようになれればと考えています。

 

※なお、以上の一部は、昨年から20回ほど実施してきた「パソコンお悩みなんでも相談会」で、試行的に実施しました。

トピアの将来の活動計画について


【パソコン病院の関連活動】

  • NPOプラザの会議室を利用するなどにより、修理修繕指導とコミュニケーションスペースを融合させた「ITリペアカフェ」を定期的に開催し、住民や企業自らが技術を習得し、修繕する支援ができればと考えています。
  • 本ショップでの業務が軌道に乗ったら、仙台市内や宮城県内の市民センター等を利用して、イベントとして、イベント「出張クリニック」を定期的に開設したい。
  • 「パソコン3R」の普及啓発組織として、「パソコン捨てない協力隊(仮称)」をLINE上に組織します。会費は無料だが、情報共有のため、LINEでのグループ登録し購読と電子情報機器関連を含めた地球温暖化防止の行動実践を努力義務を促します。「メンテナンス有償ボランティア」も参加してもらい、リーダー的立場の人材を発掘できればとも期待しています。

【その他の活動拡大】 

  • リサイクル事業で受益性のある障がい者就労支援施設のなかから積極的な施設をピックアップして、「◯◯市パソコン等リサイクルセンター(仮称)」なる各地の拠点となすことを企画中。さらに、「パソコン3Rリーダー」も各地に育成して、自治体や商工会等に定期的な情報提供を行うなど、地域の団体と連携してパソコン3Rを呼びかける組織として成長させたい。
  • また、地元においての大企業である電力、銀行、商社などSDGs貢献を望んでいる有力団体と協力して、地球温暖化防止と循環経済事業構築を目指したい。
  • パソコン以上に普及台数の多くなってきたスマホについては、EUの「循環経済行動計画」に「修理する権利」が明記されたり、米国では法制化されるなど、消費者が自ら修理する製品であるべきと世界的な潮流となっています。一方国内では、メーカーや通信事業者及び法制度がリユースやリサイクルを阻んでいる現状があり、当面は扱いづらいが、国際的な追い風を受けて状況変化の可能性が高いと考えられるので、動向を見据えながら、パソコンと同様の3Rのしくみ構築に取り組んでいきたい。
  • また、実用化途上の技術である「リチウムイオン電池のリサイクル」事業開発に、研究者として取り組んでいる当法人役員が主導して、自動車などの電子機器の回収、リサイクルも検討したい。

トピアの事業の公益性について


下記のような公益性があるため、行政等の公的団体、NPOなどの団体、伝播力の高い有識者や個人の協力を得ることができればと考えています。

  • 地球温暖化防止
  • 障がい者就業支援
  • 高齢者就業支援
  • 貧困家庭支援
  • 金属等資源リサイクルによる資源保護
  • 情報機器のデータセキュリティ など

【所属している公的団体】

  • みやぎゼロカーボンチャレンジ2050
  • 宮城県地球温暖化防止活動推進センター
  • 宮城県高度情報化推進協議会
  • 仙台市ボランティア連絡協議会

トピアの活動ご紹介の動画


こども向け環境イベント「みやぎゼロカーボン大作戦」に出展


宮城県主催の環境イベント「みやぎゼロカーボン大作戦」に出展しました。当法人の所属する「みやぎゼロカーボンチャレンジ2050県民会議」連携イベントです。

トピアでは、子ども向けのパソコン体験ゲームのほか、普段見ることのできないパソコン内部や部品を展示。希少な資源がどのように使われているのかを多くの方に学んでいただくことができました。

 

日時:令和6年3月16日(土曜日) 午後1時から4時まで

会場:せんだいメディアテーク1階オープンスクエア